異色のガラス粉末を斑紋状に練り込んだガラス素地に輝きを演出するラメルを施し、酸による腐蝕と手彫りのグラヴュールを併用してユキワリソウの花弁、葉、茎をレリーフ状に彫琢したアーティスティックな花瓶。口縁部はガラス工芸用の鉄ばさみでフリーハンドにより熱間加工したもの。雪国の春を彩るユキワリソウが澄み切った空に薫る可憐な姿を表現した、自然の無垢な美しさとガラス芸術の繊細さが共鳴した作品。同一作例が北澤美術館に所蔵されている。
サイズ(㎝):高さ29.5 胴部最大径10.5
サイン:胴部側面下方に陰刻で《Daum/≠Nancy》
制作年:1900-10年代の意匠(文献:Daum Collection du musée des Beaux-Arts de Nancy,RMN,2000.)
技法:異色のガラス粉末を練り込んだガラス素地にラメル(ガラス小薄片貼付技法)、アシッド(酸化腐蝕彫)、グラヴュール